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2014/08/29

アクアパワー東北、馬越石小水力発電所で竣工式 年間発電量186万キロワット時【電気新聞】

東北電力グループの東北発電工業(東発、仙台市、加藤博社長)など5社が出資するアクアパワー東北(仙台市、社長=小泉俊夫・東発取締役・水力部長)はこ のほど、宮城県内浄水場の水道水を利用した小水力「馬越石(まごいし)水力発電所」(250キロワット)の営業運転を開始した。同社と事業協定を結び、土 地を貸した宮城県企業局など関係者と28日に竣工式を行った。県の水道施設を利用した小水力は初めて。県の再生可能エネルギーによる発電事業は2件目とな る。

営業運転は今月1日に開始した。白石市の南部山浄水場から仙台市太白区の仙南・仙塩広域水道高区調整池へ送る水道の落差を利用して発電する。年間発電電 力量は一般家庭550世帯分の年間消費電力量に相当する186万キロワット時。FIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)を活用し、所内利用分を除い た電力量183万キロワット時を東北電力に売電する。発電単価(1キロワット時当たり)29円で年間5300万円の収入となる。

県企業局はアクアパワー東北に土地と施設を20年間貸し付け、同社から利用料を受け取る。賃料は年間500万円。

竣工式では、県企業局、水道局の関係者のほか、アクアパワー東北の小泉社長ら役員、東発の加藤社長をはじめ出資企業の幹部が参加。発電所受電設備の隣に 設置した発電電力量表示板も披露した。小水力は小学生の環境学習にも利用。震災遺児支援や小児医療向上のため、収益から寄付も行う。

小泉社長は「浄水後の水を使う発電は県内初めて。きれいな水を使えば設備が長持ちする」と説明。「県の再生可能エネ導入の理念を継続するため、安定的な 電力供給に努めたい」と意気込みを示した。アクアパワー東北には東発が70%を出資。アジア航測、東星興業、東北自然エネルギー開発、日本小水力発電も出 資する。

紙面より転載

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